サルコペニア、ロコモティブシンドローム、MCI

加齢変化

サルコペニアは「年齢に関連した骨格筋量低下とそれに伴う筋力と機能の低下」と定義されます。
フレイルを取り上げた記事でもフレイルサイクルの中の構成要素として出てきました。いわばサルコペニアとは”筋肉のフレイル”と言い換えることができます。サルコペニアの診断基準は以下の通りです。

握力 (男性28kg未満・女性18kg未満)
椅子からの立ち上がり(カットオフ12秒以上)
歩行速度(6m歩行 1.0m/秒未満)
Short Physical Performance Battery:SPPB(カットオフ9点以下)
骨格筋量(男性7.0kg/m2・女性5.7kg/m2 )※BIA法による基準 DXAは5.4kg/m2

ロコモティブシンドロームは「運動器の障害のために移動機能の低下をきたした状態 」と定義されます。日本整形外科学会から2007年に提唱された概念です。サルコペニアと近い概念ですが、こちらは筋肉のみならず骨や関節、神経など運動器のすべてが対象となり、”運動器全体のフレイル”と言えます。
ロコモティブシンドロームの診断項目は以下の通り。

立ち上がりテスト
2ステップテスト
ロコモ25

軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment;MCI)とは本人や家族から認知機能の低下の訴えはあるものの、日常生活は問題なく送ることができている状態のことをいいます。MCIは認知症ではありませんが、認知機能の低下は生じており、放置すると認知症に移行するリスクが高い状態です。いわば”認知機能のフレイル”です。MCIの診断方法は確立されておらず、医師が総合的に判断することが多いです。

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