高血圧

全身疾患への対応

高血圧はある基準を超えて高い血圧が続く状態のことです。高血圧を放置すると脳や心臓、腎臓へ影響を及ぼし、脳卒中や心疾患、慢性腎不全などの病気を引き起こします。そのため、体に負担のかからない範囲まで血圧をコントロールする必要があります。

高血圧は程度によって以下のように分類されます。

Ⅰ度高血圧:収縮期140~159 mmHgかつ/または拡張期90~99 mmHg
Ⅱ度高血圧:収縮期160~179 mmHgかつ/または拡張期100~109 mmHg
Ⅲ度高血圧:収縮期180 mmHg以上かつ/または拡張期110 mmHg以上

原因としては以下のような分類がされます。

本態性高血圧:原因不明 高血圧の約9割。塩分過剰・肥満・ストレス・運動不足・環境・遺伝
二次性高血圧:原因が特定できる高血圧 高血圧の約1割。疾患や有害反応

高血圧の既往がある患者さんが歯科医院に来院した時には以下の点に注意しましょう。

①局所麻酔薬
アドレナリン添加リドカインは3本以上使用すると循環動態に影響します。
また、フェリプレシンも冠動脈の血流低下があるので必ず安全というわけでもありません。
血圧計を装着してバイタルサインを確認しながら処置をおこないましょう。

②歯科治療時のストレス
SRP時の痛みや認知機能の低下で治療内容を理解していない患者において、恐怖や疼痛刺激が血圧を高くする原因となるため、患者の不安や恐怖を取り除く対応や適切な局所麻酔による除痛を心掛けましょう。

③隠れた高血圧患者の存在
病院に行かない、もしくはかかっていても薬をちゃんと服用していない者も存在するため、
初診時はバイタルサインを測定し、高血圧であった場合は内科受診を促すことや服薬を守るよう促すことも必要です。

④降圧薬(カルシウム拮抗薬)による歯肉増殖
服薬+口腔衛生状態の悪化で生じるためプラークコントロールは必須です。

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